3分の1のコストで実現⁉ 既存システム活用による格安動画配信ソリューションの構築

CND Okahisa

3分の1のコストで実現⁉ 既存システム活用による格安動画配信ソリューションの構築

はじめに

Withコロナの環境下でみなさんの働き方や、生活パターンも大きく様変わりし、もはやそれが定着してきていると思います。暮らし方が変わるということは、コミュニケーションの仕方も変わるということです。

そんな中、この1年で相談件数が急増しているのが自社のサイト上での動画配信についてです。

単に動画コンテンツをサイト上で配信したい、というだけであればYouTubeを使えばいいということになりますが、例えば、自社サービスの会員に向けて限定の配信であったり、動画配信を有料でやりたい、などYouTubeでは対応できないスタイルもあります。

あるお客様からは自社で動画配信ソリューションを構築しようとして大手システム会社に見積もりを取ったところ1500万の見積もりが来たといって、相談に来られました。

確かに、自社でスクラッチで動画配信ソリューションを構築しようとしたら最低でも1000万以上はかかるでしょう。また、その後のメンテ費用や、運用にかかる時間も大変です。

でも、ボクはこれまでの既存のシステムを複数組み合わせることで同じ機能をもったソリューションを500万で作れますよと提案し大変喜んでおられました。

今日は、そんな仕組みの基本的な構成をご紹介いたします。

【動画配信ソリューション構築、その前に】

動画配信ソリューションを自社で持つ、ということを始めるにあたって押さえておかなければいけないことがいくつかあります。

  • ユーザー設定
  • 動画コンテンツの性質
  • ユーザーとのコミュニケーション方法
  • 動画サービスの提供方法

 

では、まず最初に<ユーザー設定>についてですが、これはいわゆる性別や年齢層といったターゲット設定とは違います。

動画配信の仕組みを考える上で重要なのは、その動画を見る側のユーザーは広く一般(オープン)なのか、自社サービスの会員等だけ(クローズ)なのか、ということです。

前者のオープンでの動画配信であれば、前述のとおりYouTubeを活用するのが手っ取り早く、コストもグッと抑えられます。でも自社サービスの会員など特定の人たちへの配信ということになるとクローズ環境での動画配信が可能なプラットフォームが必要となります。

2番目の<動画コンテンツの性質>についてですが、これは動画の作りや内容がどうか、ということではなく、その動画がライブ配信なのか、収録したものを配信するのか、といったことです。

ライブ配信をしたい、ということであればライブ配信が可能なプラットフォームが必要となってきます。

次に、ユーザーとの<コミュニケーションの方法>、というところですがこれが一番重要で

その動画を配信することで、ユーザーとどういったコミュニケーションを取りたいのか、ということです。

そもそもの、動画配信をすることの目的、といってもいいかもしれません。

単にブランディングのため、とか、自社の製品やサービスの訴求とかいったサイトを制作する際の目的といったこととも違います。

例えば、自社のウェビナーコンテンツを会員に対して配信し、そこから自社のサービスや製品の購入に落とすため、とか、自社の会員に対して限定の情報を動画で配信することで、SNSやアフィリエイトを使って会員の拡大につなげたい、など具体的なビジョンやその手法を考えておくことが必要になってきます。

そして、それをするために必要な機能は何なのか、といったことを一緒に考えていく必要があるのです。

そして、最後に<動画配信サービスの提供方法>ですが、これはその動画を閲覧するのは無料なのか、有料なのか、といったことです。

有料の場合は当然クレジット決済を可能とするシステムとの連動が必要となってきます。

 

【これが必要! 格安動画配信ソリューションができるまで】

次にある事例を参考に実際にどういった既存サービスの組み合わせで、1500万相当のスクラッチ開発にも引けを取らない格安動画配信ソリューションを構築することができるのかをお話ししていきましょう

【事例】

投資セミナーを会員へ向けて行っていたお客様が、コロナ禍の影響でセミナーの開催が困難になりました。そこで、セミナー自体を動画コンテンツ化し、会員に対して有料で配信していきたい、というご相談の事例。

まず、前述の構築の前に考えることにこちらの事例を当てはめて考えて行きましょう。

①ユーザー設定⇒自社の会員(クローズ)への配信

②動画の性質⇒収録したものを配信する

③ユーザーとのコミュニケーション方法⇒アフィリエイトを使って潜在ユーザーに対して流入を促し、会員化していきたい。(会員拡大)

④サービスの提供方法⇒有料

こちらの案件では特に④のサービスの提供のところで、その動画を閲覧できる金額を「無料」「スポット(単発有料)」「サブスクA」「サブスクB」といったように4パターンの金額設定が必要でした。

そしてそれはそのまま、会員のレベル設定と連動しているという、細かな設定が要求されました。

これらの要求に応えるために、構成したソリューションの概要としては

まず、サービスの紹介や基本的な情報を伝えるソリューションの入口となるサイトをWordPressで構築しました。これは、このサービスの顔となる部分のデザインや構成に自由度を持たせるためにも必要です。

次に、収録したものを、クローズの環境で配信でき、アフィリエイトとの連携も可能なASP型動画配信プラットフォームを選定しました。

そして、こちらの案件の肝となるのが会員情報の管理が動画配信とも決済とも連動していなくてはいけないというところです。

そこで、まず、ASP型の会員DBサービスを基軸として置き、そこから動画配信プラットフォーム、そして決済代行サービス会社の提供するプラットフォームと、それぞれつなぎ込みを行いました。

以上、4つの機能を既存のサービスなどを連携させることで1つのソリューションとしてカタチにしクライアントの要求に応えるためのプランを構築しました。

この既存サービスの連携による動画配信ソリューションプランのメリットを挙げて見ましょう。

  • コストが安い(スクラッチの3分の1程度、ケースによっては10分の1の場合もあります)
  • 開発期間が短い
  • メンテナンスの手間が少ない(それぞれのASPサービス側でメンテしている)
  • 個人情報などセキュリティ面での対応の必要がほぼない(ASP側で対応している)
  • 運用面などであらたな要望が出て来た時には、部分的に入替が可能

など。

デメリットとしては

  • 自社開発ではないので、仕様に関してはASP側の仕様の範囲内に限定される
  • ASPサービスを利用するので月々の利用料が発生する

(ただし、自社開発の場合はメンテや保守費用が発生するのでコスト的には変わらない)

といったところでしょうか?

つまり、大きなデメリットは無いということになります。

あー、最後に忘れてました、この格安動画配信ソリューションを構築するにあたって一番大切なのは、お客様のご要望をお聞きして、それに最適な既存サービスを選定してソリューション構築ができる知見と、実績をもったweb会社ということですね。

気になる方は、ぜひ、ご一報お待ちしております。

 

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